調味料

調味料と聞けば、塩や醤油が真っ先に思い浮かぶが、近頃は、様々な手作り調味料があるようである。

新しい物には目が無い相方も、どこから仕入れてきたのか判らない知識で、摩訶不思議な物を作っては『いま流行っている調味料』だとおっしゃり、私を驚かせてくれる。

その上、まず試食するのは、何故か当然のように、私と決められているのだ。結果、これまでの当たり外れの確立は、五分五分といったところだろうか。

外れに関しては、記憶から抹消することにしている。間違っても思い出したりはしたくない。それは、あまりにも酷だからである。

それでも、当りで思い出すのは【塩レモン】である。要はレモンの塩漬けなのだが、皮ごと使うので国産レモンは必須とのことで、それを適当な大きさに切り分け、結構な量の塩で漬け込む。ただし、直ぐには利用できないとくる。

最低でも1週間、長いものだと半年、一年と寝かすほど旨みがますとのことで、挙句、冷蔵庫にはレモンの塩漬けが入った大きな保存瓶が鎮座することになった。

そうして出来上がった【塩レモン】。試食して外れならば、ひと言釘を刺そうかと思っていたのだが、悔しいことに、これが旨かったのである。特に、これを出汁に使った【塩レモン鍋】は絶品で、今では冬の定番になってしまった。

その相方、最近は【麹】を使った調味料に凝っていらっしゃるようで【醤油麹】【塩麹】と作っては、美味しく食べさせてもらっている。それはそれで有難いのだが、このままやられっぱなしでは、私の沽券に関わってしまうのだ。

私の沽券など滄海の一粟なのだが、それでも今後のこともある。何か無いかと探して見つけたのが【ハチミツ味噌】だった。

ハチミツと味噌、何とも心地良い響きである。これは不味い筈がない。おまけに【塩麹】の次は【ハチミツ味噌】が流行るとのキャッチフレーズも背中を押してくれた。

そこで、早速作ってみたが、初回は大失敗だった。ハチミツが主張しすぎて『味噌はどこ?』という有様だった。手間を惜しんで、冷蔵庫で眠っていた減塩味噌で作ったのが敗因だったのだ。

そこで、無添加の味噌で再挑戦すると、中々いい感じに仕上がってくれた。それに気を良くして、厚揚げを漬け込み燻製してみると、これが絶品の肴になってくれたのである。

どちらかと言えば、日本酒が欲しくなる肴なのだが、まずは6月最初の “ぼっちの日” にお目見えさせることにした。