懐かしい角瓶

数年前にもいただいた【角瓶のオールド・ボトル】が、また手に入った。

飲んだ感想などは当時の記事を参照していただくとして、今回は外見を比較してみた。

全体に丸みを帯びていて彫りも深いのは、やはり瓶のガラスの厚み自体が違っていた。手にした感じも心なしか重い。

なんと言っても、今ではお目にかかれない、このアルミ製のキャップである。頼りなさげだが、機能的には必要かつ十分な上、開け閉めしたときの感覚は、懐かしさ以上のものがこみ上げてきた。

誇らしげに書かれてある【YAMAZAKI】の文字。開設されて40年にも満たない時代である。当然、白州蒸留所は存在していない。

やはり極めつけは【KOTOBUKIYA】である。懐かしく感じられるのは、洋酒好きの60代の方だけだろう。それでも、そんな他愛のないことを肴に飲めるのが、酒好きの醍醐味なのである。

近頃はオールド・ボトルの人気があがっているという。

調べてみると【壽屋の角瓶】は1万円前半で取引されていた。それが、無いものねだりなのか、 回顧の念からなのかは判らないが、私ならば買わない価格である。

その価格なら、他に飲みたい酒がふんだんにあるし、そもそも、私の中での角瓶の位置づけが違うからに他ならない。角瓶には現行品の価格が似合っている。たとえそれが50年前の角瓶であってもである。

ありがたいことに、今回は懐かしさを味わうことが出来ているのだが、これを飲み干してしまえば、その残り香を肴に、また飲める。それ以上でも、それ以下でもなく、酒好きとはそんなものだろう。