林檎の切り方


“目から鱗が落ちる” とはこのことである。

林檎の切り方と言えば、くし型に切るものだと思い込んでいた。それ以外では、せいぜいウサギの形にするぐらいで、輪切りにする発想は浮かばなかった。

ところが、輪切りにして食べると、これが至極、具合がいいのである。これを知って以来、他の切り方をしたことが無い。

丸ごと洗って、スパスパと輪切りにして、ムシャムシャかじる。林檎好きな私には、願ってもない食べ方である。やけに林檎が食べたくなってしまう。

旬は過ぎたとはいえ、スーパーには、まだまだ林檎が並んでいる。ついつい手が伸びてしまうのは、林檎好きばかりではないようだ。

やはり、柔軟な発想は柔らかな頭からしか生み出されないのだろう。

歳と共に硬くなってしまった頭を、少しでも柔らかくする術はないものだろうか?

否、それ以前に、幾重にも目に張り付いた鱗を落とすことから始めるのが手っ取り早いのかも知れない。