手がかかる子ほど可愛い

4年前にやってきたスマート君。スポーツ・マフラーの音も高らかに、キビキビと走り回ってくれた。

慣れるまでは、癖のあるターボ・エンジンに手こずりギクシャクしたが、コツさえ掴めば向かうところ敵なしで、運転していて楽しいと思わせてくれる車である。

パワー・ウィンドウが唐突に破壊する、スマート君の持病のような故障を除けば、大した不都合もなく、快調に付き合ってくれた。

しかしながら、初回登録から13年が経過したので自動車税が倍増した上に、前回の車検で、次回はクラッチ交換が必要と言い渡されていたこともあり、そろそろ引退してもらうことにした。

お疲れさん!

となれば『次は何にしようか?』

滅多に遠出はしないし、出かけるときは2人だし、年間の走行距離は知れているので燃費は気にならないけど、排気量が大きいと維持費が嵩むし、かと言ってどこでも見かける車種は嫌だし等々、久々の車選びは楽しかった。

国産の軽自動車に始まって、VWのパッソ、フィアットのチンクエ・チェント、トヨタのIQなどなど、予算内での選択肢は、思いのほか多く驚いたり、普段は足を踏み入れることなどない中古車・センター巡りも、これまた楽しかった。

しかし、結局落ち着いた先は、やっぱりスマート君だったのだ。

あれだけ手がかかったことは、相方ともども重々承知している。それでも、ネットでこの車を発見した途端、ほぼ心は決まっていた。真っ黒から真っ白に様変わりすることへの抵抗感は、少なからずあったが、それも消し飛んでしまうほどの親近感を覚えてしまったのである。

無事に納車を終え、相方と近場をドライブ。排気量がリッターに増え、ノン・ターボになったせいか、癖がなくなり乗りやすくなっていた。その分、余裕もある。ハンドルもパワー・ステアリングになり、駐車も楽になった。

『ん?これでは、面白みに欠ける』と思った途端、ちょっとしたトラブル発生。しかし、それも無事に解決。『やっぱりこうでなくっちゃ、スマート君じゃないな』などと、相方と2人で妙に納得しながら休日のドライブを楽しんだ。

べダルを付け変えたり、2人には必須の備品である灰皿の取り付けや、そのた諸々の準備が残っているが、早くも期待に違わぬやんちゃ振りを表してくれるスマート君に『よろしく頼むよ!』とエールを送っているところである。